介護職は、福祉関係の職業の中でも転職しやすいものの、条件が良い職場が限られるため、時間を掛けて職場選びをする必要があります。特に、老人ホームやグループホームなどの入所型の施設においては、利用者の身体介護を担当する機会が多くなるため、転職時に一定の実務経験が求められることもあります。また、社会福祉法人が運営する新しい施設の中には、リーダー候補を採用するために、介護福祉士などの資格を持つ人を優先的に採用しているところが少なくありません。そうした中、転職後に待遇や業務内容などの面で不満なく働きたい場合には、それぞれの事業所が求職者に期待する事項について早めに調べておくことが大事です。
介護職が慢性的に不足している事業所では、転職希望者を受け入れるために、従来よりも基本給を増やしたり、資格手当や勤勉手当を新しく導入したりすることもあります。なお、介護職の実務経験が少ない人や年齢が若い人は、転職の選考時に不利に扱われることがないように、在職中からスキルアップに繋がるセミナーに参加をしたり、業界内でニーズが高まっている資格を取ったりすることが重要です。
その他、転職後の介護職の研修の期間やカリキュラムについては、事業所によってバラつきがあります。そのため、自分の能力や前職の経験を生かして働くために、転職活動中に採用後のフォローアップがきちんと行われている事業所を見つけることが成功のカギとなります。